タグ:古い家 ( 3 ) タグの人気記事

思い立って

d0181344_255113.jpg

夕方にふと、今なら。と思いたって事務所を飛び出た。
京阪の車窓から見る、川岸の番小屋。土堤のうねり。水面を走る鳥。
これは旅行だな、と思う。
京都・二条城からあるいて下立売通り、食堂そ・ら
有果里個展「さらしにもよう」最終日。

再生された、でももとは古い家。
住まいの息づきとかげりになじんだ作品たちのたたずまい。
そして見るものとの距離が、とても近いのを感じる。

さらしの生地目にひっかかる描線。にじむかたちを見つめる。
絵を描くということ。描いた絵が生きるということをおもう。

絵が人と、場と、かかわって、
もちろん値段がついて、人の手にわたり、
愛でられ、あるいは使われる。

そのことへのとまどいも感じながら、でも
たしかに作家としての道を、歩きはじめている
有果里さんをみました。
ピンクの着物姿が、同じ色調に染まったさらしとふすまの背景に
自身が一体となって溶け込んでました。
有果里さんの世界が、拡がっていく。
来て、見て、僕のあたまの中にもまた、世界は深まって。
窓辺にふわり、ゆれるかたちがすてきだった。

狭い通りから大通りに出ると、光につづいて音が、押し寄せる。
しまった、もうちょっと細い道を行くんだった、と思いながら
方角の見当をつけて、ただ歩く。
一昨年の秋、僕らがグループ展で過ごしたあたりを過ぎて、四条烏丸。
ハープを弾くともだちに教えてもらったありの文庫。
最初上がった服部ビルは4Fまでで、いったん降りて向かってその左側、
1Fが焼肉屋の服部ビルを5Fまで上がって、到着。
出していただいた(ありがとうございます)冷茶で、本当にひといき。
まだ脚ががくがくするまま見て、長谷川四郎をみつけて、買うことに。
(「文学書は若い人にはあまり人気ないので有難いです」といわれる。
若くないのはたしか)
小さいけれど、ここはまた来たい、と思えるとてもいい古本屋。
いくつか、欲しい本をまたの機会に残して、でももう一冊、
欲しかった作家の日記を買ったので、隣のアイリッシュ・パブで一杯、は
やめにして(ひとりだし)、阪急で帰途に。

* * * 

行きたい場所へすぐ行けるどこでもドアがあったら、良いかもしれないな。
でもとちゅうが、やっぱり、面白い。
[PR]

by ichirographics | 2012-06-01 03:03 | 空間

うつつ

d0181344_11191796.jpg

「うつつ 有果里 個展」がひらかれていたのは
茨木駅前、通りから少し入った旧家。

作品は手漉きの紙に描かれた夢・うつつのあわいの世界。
昔ばなしに出てくる山里の、日の落ちたあとのような闇に
ポワンと浮かんでいるかたちが
僕には眼をとじたとき現れる光の球みたいに見えました。

玄関を入ってすぐの客間をギャラリーに、
つづく、ひょっとして座敷だったのをつなげて今日びのカフェに。
ひっそりした住宅地の古い屋敷を改造した空間です。

ここは、どう使われていたのかな、と想像しながら
もとは濡れ縁だったろうテラスに面した窓辺のテーブルで
友人とふたり、たあいない話にうつつを抜かして過ごしました。
古い家でうまれる会話は、やはり古きに縁をたどっていきます。

この家のことを、コーヒーを運んでくれたときにきくと
100年くらい前のおうちを、リフォームしたんです、
トイレも今のじゃない、古くて良い感じなんですよ。と、
にこにこ、若いスタッフの女性は話してくれました。

偏りのある本読みの僕としては、書棚に並んだ本の
定番的な偏りのなさがちょっと気にかかりましたが、
それはブックカフェというスタイルへの無いものねだりでしょう。

湯気がたって、知らない人を迎え入れてくれる。
座る場所が用意されてあって、すてきな笑顔がある。

生きた古い家の、いい感じの時間を
しばし娯しませてもらいました。





うつつ 有果里 個展は2/22まで

la galerie
〒567-0888
大阪府茨木市駅前1-8-28 GLAN FABRIQUE 1F
電話:072-621-6953
http://glanfabrique.com/

有果里さんのブログ:http://yukari515.exblog.jp/

うつつを教えてくれた友人のブログ:http://dandysmile.blogspot.com/
[PR]

by ichirographics | 2011-02-08 11:21 | 空間

アートスペース土塔庵

d0181344_1263860.jpg

堺市中区土塔町のアートスペース土塔庵(どとうあん)。
土塔庵の建築(霜野家住宅の旧主家・納屋)が、国の登録有形文化財に選ばれ
この機会につくる新たな広報物の制作準備のために行ってきた。
土塔庵は、約百七十年前(江戸時代・文化~天保年間)に建てられた民家を
芸術の発信地として再生したもの。

古い門をくぐり、庭を横目に見ながら生垣を通っていくと
入口の土間の天井には駕籠、槍などが吊るして保存していたり
そこここに歴史を感じさせる、雰囲気のある空間。
奥の座敷で寄席や演奏会があるときは、演者の向こうに
庭の築山が四季折々の風情で、目を楽しませてくれる。

僕は土塔庵の、おもに広報関連のアートディレクション、および
たまに受付・雑用その他…で、スタッフとしてかかわっているのです。
くっきりした写真も撮りたかったんだけど、あいにくの曇天で。
でも古い屋敷の空気を吸って、ちょっと汗もひいて落ち着いた気分に。

今日(日付は昨日だ)は夕方から、四国から来た流水バンドのライブ。だけど
僕は開演を尻目に土塔庵を後に。堀江の事務所へとんぼ帰り…残念。
ここで行われるイベントについてはまた書くでしょう。

いま少し案内すると:
まず毎月第二土曜の昼1時15分からは寄席。次回は8/14です。
直近のライブは、8/28(土)「おおたか静流が土塔庵へやってくる!
Asian Wing サマー・ツアー2010」。

詳しくは、どうぞ土塔庵ホームページへ。
http://www.eonet.ne.jp/~windmill-net/dotouan/
[PR]

by ichirographics | 2010-08-01 01:33 | 空間