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芳精堂、伝統のかたち

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天保三年創業、芳精堂の懸垂幕を新しくデザインしました。

僕が子どもの頃は祖父と祖母が経営する結納・人形の芳精堂。
笹竜胆の紋が掲げられた店の間の奥では
何人もの職人さんが曲げ物の木工作業をしていて、
二階に上がってもヒノキの匂いが漂っていました。
叔父叔母たちが守った家業を、
その息子の代、僕の二まわり年下の従弟が引き継いで、
改革しようとがんばっています。

芳精堂ホームページでは
「天保参年(1832年)創業以来、
曲げ物を継承してきた、江戸期から存続するものとしては
大阪で唯一、現存するお店です・・・
伝統のかたちに
あらたな良いものも取り入れながら
心のこもった製品づくりに
日々精進しています。」
というふうに書きました。

看板だとかを叔父に頼まれ始めたのは僕が美術学校を出た頃だから、
少しずつ、長い年月にわたってすすむ、
とても息の長いブランディング・デザインの仕事です。

ひな人形や五月人形のセット、節句の飾り。
従弟が打ち出し、叔父が仕上げるかたちは
伝統を踏まえたうえで、斬新です。

芳精堂サイト http://www.houseido.com

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by ichirographics | 2017-06-15 11:55 | 伝える

スタッフへのレクチャー

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新しく参加するスタッフの希望で、急遽
デザインのレクチャーをすることに。

どんな内容にしようか、電車の中でメモをつくって、
これまで自分なりに作ってきたみちすじを、書きつける。
デザインワークのプロセスは何度かまとめていたので、あらためて見直す機会に。
そのもとに流れる水脈みたいなものを、あるいは
自分のオブセッションみたいなものを、たぶん初めて書き出していく。

視覚言語としてのデザインの方法で、どこまでいけるか。
そしてどう、コンセプトを昇華させるか。
手書きのレジュメに沿って、指標として援用する
‘60年代後半から‘70年代の意識の冒険。
‘90年代はとばして(笑)現在・未来へ。

つくづく、ほぼあの時代のもので自分が出来ているのが、わかった。
デザインも、音楽もなにも、すべてがつながっている…。
それが見えたのは、自分にとっての成果でした。

と、いう感じで概論、とちょっと実習、のレクチャー第1回は無事、終了。
考えが伝わったようでよかった。良い生徒だ!
つぎは何をしようか、また考えないと。
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by ichirographics | 2016-06-26 18:24 | 伝える

デザインのポートフォリオ

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ポートフォリオといえば、実際に持ち歩くものだった時代がかつて、ありました。
「どんな作風か、作品の見本を見たい」と言われ
検討期間を設けて預けていた作品が、しかし、どういうわけか先方で紛失されたり、
戻ってきても汚損していたり、ということが、たびたび、起きていました。

そのほとんどは僅少、あるいは1点だけの、二度と入手できない貴重なもので、
そのひとつひとつは、仮に「作品」とは言っていますが、その時々の、
クライアントと制作スタッフの努力と創意の結晶…。
紛失は、何ともやりきれない悲しいことで、そんな貴重なものを
僕自身も、安易に扱ってはいけないな、と痛感したことですが、
・・・今は昔。

現在は…随分まえからですね(笑)…
イメージを、コメントつきで、画面で見ていただけます。

と、いうことで
僕の最近の、グラフィックデザインの仕事をいくつか
デザイン関連のサイトにアップしているのでご紹介します。

ひとつは
経済産業省が、デザインによるソリューションを必要とする国内外の企業や
団体、個人を対象に、この春創設したデータベース、JAPAN DESIGNERS
グラフィックだけでなく、日本のいろんな分野のデザイナーが検索できるサイトで
さて、僕はどんなふうに検索できるのでしょう・・・ということですが、
ここには、最初から僕のページのURLを書いておきますね。
http://japan-designers.jp/profile/483/

ここは制限点数の上限で10作品を載せています。(上の写真)
なお英語バージョンは http://japan-designers.jp/en/profile/483/

もうひとつ、
これは僕が所属する JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会)の
会員のプロフィールや仕事を公開しているWHO'S WHOサイト。
この中の僕のポートフォリオページ
http://whoswho.jagda.org/jp/member/1237.html


このところ、自分の事務所のホームページを作り変えることを準備していて、
しばらくの間、新しい仕事は上記のサイトにアップしていくことになりそうです。

さて、今も昔も、グラフィック・デザインは規格品ではないので、
「見本」という考えも、当てはまりません。
そのつどのテーマに、どう、取り組んだのか、という記録として
ポートフォリオを、見ていただければ、と思います。

新しい仕事、は今までにない独自なものをつくること。
白い紙から、はじめます。
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by ichirographics | 2014-06-05 19:23 | 伝える

ことばのハンカチ展

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「被災地からのことばのハンカチ展」の
天神橋筋商店街 天三おかげ館での展示は終了しました。

先月末の阪急百貨店、それから天三おかげ館で それぞれ数時間、
案内スタッフとして立って、自分が参加して作ったものがじっさいに
街でどう受けとられるか、を少し実感できました。

東北の商店街のひとからのことばが伝わる、お手伝いができれば、と
まずそのことを思っていました。
めがけてこられたひと、通りすがりのひとから
かけてもらった声は有り難かったです。

一枚一枚、ハンカチにこめられたメッセージを前に
じいっと見入るひとが多く、その姿がとても印象に残っています。

ご来場いただいた方々、ありがとうございます。

さて「被災地からのことばのハンカチ展」はあと一ヶ所、広島の
被爆建物 旧日本銀行広島支店(広島市指定重要文化財)で
6月14日(土)~29日(日)10:30-19:30(最終日-16:00)*即売なし

があり、特別展示として、最後にふたたび大阪で
6/27(土)~7/31(木) 南堀江・dddギャラリー(福島治展での展示)
が決まっています。

なおハンカチの閲覧、購入は下記特設サイトから可能です。
「被災地からのことばのハンカチ展」http://handkerchiefs3.jagda.or.jp/



*上の画像は、陸前高田の未来商店街に働くC.K.さんのことばをもとに
 僕が担当して作ったハンカチのデザインです。
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by ichirographics | 2014-05-12 14:49 | 伝える

和のデザイン

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僕のポスター作品も掲載されたデザイン書
「和のデザイン 美しいレイアウトのしくみ」が完成しました、と
出版社から一冊、送っていただきました。

--- 本書は近年制作されてきた美しい和のグラフィックデザイン作品を収集し、
制作者の方々のコメントをもとに解説した資料集です。
          ---「はじめに」より転載

和のデザイン、とはあります。でも、
僕の作品が載っていることからも明らかなように
いわゆるほんとうの和のデザイン、つまり
伝統の世界に綿々と受け継がれてきた昔ながらの意匠や色彩としての
デザイン資料集、ではないことがわかります。

ほんとうの和、という語弊あるいいかたをしましたが
じゃあ、載っているのはまがいモノ?・・・というと全然そうではなくて
ひとつひとつの作品から浮かびあがってくるのは
いま、本当に、生きる「和」の姿。

不変のものとして無菌のガラスケースに保存された和の名品ではなく
時代の空気にさらされ、変化しながらも生き延びる和の姿です。
そのままでは硬直化して、途絶えてしまう伝統に、息を吹き込む。
デザイナーたちの意気込みと、手もとが、見えてきます。

和のテイスト、といっても万能の和風ふりかけのようなものはないので
デザイナーはみんな、伝統と現代のあわいで、必死でもがいていて。
デザインという行為を通して、和の伝統に立ち向かっている。
その中から新しい和のデザインが、生まれていくんだと、思います。
大げさな言い方かもしれないけど。

でもこれは、和、日本、に限らず
どこの国や地域でもおなじだろう、とも思います。


*  *  *  *  *


そんな日本のデザイナー達の取り組みが、ポイントをたてて紹介されて
巻末には伝統色、かさね色目や文様のコンパクトな資料集がついていて、
デザイナーじゃなくても面白いかも。
僕も早速、商学部にかよう娘に一冊、購入しました。

「和のデザイン 美しいレイアウトのしくみ」
グラフィック社編集部・編
2013年7月 グラフィック社発行
B5変型判 並製 総192頁 定価:本体2,500円(税別)


上の写真は、僕の作品が紹介されているページ。
下は、届いて封を開けたときに撮った写真。

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by ichirographics | 2013-07-22 14:29 | 伝える

クリエイター EXPOへ


いよいよです。

7/3(水)から5(金)の3日間、東京ビッグサイトでの
クリエイター EXPO 東京
http://www.creator-expo.jp/
ぼくのブースはD-60
デザイナーゾーンです。

行ってきます!
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by ichirographics | 2013-07-01 21:34 | 伝える

あらためて、自分のこと

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自ら、売り込むということを、ほとんどやっていない。
もう長いこと、狭い、おなじ仕事の世界にいて、でも
ずうっとこれじゃ、だめじゃないか。という思いはあった。

たまたま別の世界にふれる場を知って
ぽっ、と思い立って、参加の申し込みをしたのが、去年の秋。

そして会期は近づく。だけど準備は進まない、こともあって、
尻込みしたい気持ちも。
自分を、こんな年で、アピール?
・・・しかし、そんな臆病は、89歳になる絵描きさんの
生き生きとした制作活動を目の当たりにしたことで吹き飛んだ。

さて。
いざ、人に、自分のことを見てもらうにあたって、
まず自分自身が見えていないと
どう、何をプレゼンするかは決まらない。
それがわかった。当たり前のことだけど。

で、結局、何をしてきたかではなく
何を、どんなことをしたいか。
それがポイントだな。
僕は何になりたいのか。ということ。

そしてせっかく取り組むなら
やりたいことをしないと。
まず、自分が楽しくないよ。そんなふうに思った。

方向をきめると、あらためて自分のやってきた
仕事、仕事じゃないこと(頼まれ事ではない意)も、見直した。
自分は何者なのか。何を指向してきたのか。
そんな眼でみると、今まで、やってきたことの中に、ヒントが、あった。
忘れていた。
驚いた。
初めて知った。

発見したことを、ひとつひとつ、整理していく。
このところ、そんな作業をしています。

自分のことなので、あとまわしになっていたけど
大事なこと。自分のことなので。
最優先だ。

間に合う?
あと、ひと月ちょっと。

参加するのは、これです。
クリエイター EXPO 東京: http://www.creator-expo.jp/

また後日、経過などを報告します。
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by ichirographics | 2013-05-22 11:32 | 伝える

七夕の宵

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午後、激しい雨がひととき。
路面に水があふれ、そしてふいに雨が通り去ると引いて、
日に照らされてまた、乾きました。



今夜は、七夕。

・・・ということを、一昨日
プラネタリウムで夏の星空解説で知りました。

琴座の一等星ベガ(織女)と、わし座の一等星アルタイル(牽牛)が
年にいちどだけ逢うことができる日。

旧暦七月七日が、ことしはきょう、8月24日にあたる、ということ
あらためてみると神社でもらったカレンダーにも書いてありました。
暦がふたつ、あることで七夕伝説、ふたたび。

大阪のほんとうの夜空は雲も切れて。

今宵、星に、想いを。
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by ichirographics | 2012-08-24 23:00 | 伝える

10年のとき

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2011年の終盤に、カレンダーデザインの依頼をいただきました。
A1サイズ一枚の、10年カレンダーです。

10年を2012年からはじめることは、聞けばたまたまの事情。
でも僕は
いまつくる思いがみえる、伝わるように、メッセージのある、というか
ただ、願いをこめたカレンダーの案も、当初の要望とは別に制作、提案させてもらいました。

それが通って。今週、刷り取りをもらったところです。

日々、あくせく暮らす進行形の身に
10年を、見とおす視座、というのはなかなか持てない。
2012年1月1日からの3,643(だったかな?)の玉を組んでいくと
2014、2017…と、ほとんど近未来SFを過ぎていくな、という感慨が。

非現実的と思われた日々も、いつかは過ごして、去っていく。
当たり前だけど不思議な感覚を味わいます。

その日一日、一日をどう、生きる?
今からすれば未来の3,643の日々。

だんだん、明るさに突入していくように…。この10年の、イメージです。

Peace on Japan. Peace on earth.
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by ichirographics | 2011-12-31 01:13 | 伝える

旅の持ち物

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もうじきケベックへ、出張に出かける妻の、
携行用ポートフォリオを、つくりました。けっこう急拵えです…。

日本-ケベック美術家交流展があった今年の四月、アーティストたちは
めいめい、立派な体裁の作品集を携えて来ていました。

これは別にケベックの人にかぎらず、去年見たアジアの作家の作品集も
びっくりするほど立派なものでした。
そうしたポートフォリオからは、自分の制作を、しっかりと
人に伝えたい、という姿勢と熱意が、伝わってきます。

くらべて日本の人は…と、大きなことを言えない、ふだんから
僕は、自分のやっていることを外へ向かって伝えることができていない。
つい目の前のことにかまけて、というのはごまかしで
「つたえる」しごとに携わる者としての、基本的な意識の問題だな…

と反省しながら、お決まりの、バタバタで、
でも、全然豪華ではないコンパクト版だけれど
きちんと妻のプロフィールをまとめることができたのは、よかった。

英文の、コピーづくりは、楽しい作業。(時間がおしてなければ、もっと)
フランス語は…申し訳を一行だけ。
crayon de couleur・・・鉛筆はクレヨンって言うんですね。

僕も自分をアピールするモノを、作っておかないとな。
と思う、いい機会でした。
それにしてもなんてバタバタ…

旅支度。のサポート、もう他にないよね。
今日はこれから打ち合わせに出かけます。

と、思い出した。


…名刺!
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by ichirographics | 2011-09-22 14:25 | 伝える