2011年 03月 03日
しおりのゆくえ
スピン、といいます。と、
出版社の人にむかし教わりました。
しおりひも。
あるいはただ、ひも。
本の、読んだところに挟みます。役割としては。
Bookmark、と言えば確かに機能をあらわしていますが
何かしっくり来ない。
お気に入り、とは呼べないし。
お気に入りと言えば
読んでる間、背の向こうに垂れさがってるのを
指にくるくる巻きつけてみたり
編目の感触を無意識に楽しんでみたり。
は機能とは言えないけど
内容によって、見返しや花ぎれとあいまって
色変わりであかるくしたり、シックにしたり
本の表情を変えるのは、補佐的だけど大事な役目。
そんなしおりひもは
文庫本では新潮文庫についていて、
でもブックオフで買うと、これが切れています。
天面と小口を、グラインダーか何かで削って
古本をきれいにする工程でどうしても切れてしまうのでしょう。
汚れた面をきれいにして、本を再生してくれるのは良いんだけれど
この、生えぎわで切断されたまま本文に挿まっているひも。
しおりとして使えるか、やってみたけど
どこにもくっついていないひもは、頭をまっすぐ出して挿むしかないし
ひらくとするりと落ちてしまいます。
切れた、ひも。
どうしたらいいんだろう。
* * * * *
田辺聖子さんの本を、はじめて読んでます。
「文車日記 ‐私の古典散歩‐」
ページをゆっくり、繰りたい本です。
by ichirographics | 2011-03-03 12:08 | 身体感覚